暁の護衛 〜プリンシパルたちの休日〜

暁の護衛~プリンシパルたちの休日~

暁の護衛~プリンシパルたちの休日~

あらすじ


・麗華&鏡花ストーリー
突然、黒堂鏡花がやって来た。
海斗をボディーガードとしてよこせと言い寄ってくる。
鏡花の出現によって、ズレはじめる麗華との護衛関係。
三人の関係は、果たしてどうなってしまうのだろうか。
・ツキストーリー
海斗とツキには共通する特徴があった。
互いに暗闇で眠ることが出来ないこと。
麗華は海斗にツキが暗闇でも眠ることが出来るように協力してやれと命じる。
果たして、ツキは暗闇でも眠ることが出来るようになるのか……。
・彩ストーリー
彩との関係は公になって間もなく、彩の父源蔵は海斗と別れるように詰め寄ってくる。
それを拒む彩だが、源蔵を納得させる方法が見つからない。
そんな時、彩はある日一つのことにチャレンジしようと考え始める。
・萌ストーリー
神崎家にお世話になり始めた海斗は、ひとつ年上である萌の将来について考えていた。
何も考えてなさそうな萌に聞いてみる、意外なことにやりたいことがあるという、それは……。
・妙ストーリー
妙のパートナーであった錦織侑祈が機能停止した直後、必ず侑祈を直すと誓った妙、しかし、その誓いは日に日に薄れていく。
勉強を嫌う妙、その妙を見て、自ら勉強を始める海斗。
そんな二人の前に、ひとつの難問が立ちふさがる。

25日発売で早くもマーケットプレイス逝きの暁の護衛FD。というのも低価格(4000円)で採算が取れないため、ロットアップが早めに設定されたからだそうで。人気はそこそこあるみたいですが。
未完成に終わった本編で撒いた伏線を回収にかかってはいるものの、次作品に繋がる伏線を撒くという来年発売の新作を買わせんとしたいがためのたくましい商魂を見せる本編を補うFDというよりは暁の護衛1.5然とした煮え切らなさが苛立たしい。
新たに撒かれた伏線にユーザーを身もだえさせるなんとも罪作りな作品である。しかもなまじ面白いから尚更に罪深い。
低価格には理由があると身を以て知ったでござるの巻。
シナリオ ★★★☆
上記のあらすじに書いてあるルートは基本的に未完成本編の追補。本編では攻略不可キャラであった鏡花(以下ドリル)のキャラクターも本編からそんなに掘り下げられて居るわけではないし(出番の少ない本編だけでもただの「ですわよねーちゃん」でない事は容易に分かる)、上記のあらすじに記されてるルートのみを指せばあくまで凡百凡庸と言える普通レベルのFD。良い意味でも悪い意味でもこの作品の本質は次作に予定される「暁の護衛〜罪深き終末論〜」に繋がる伏線をふんだんに振り撒いた杏子ルートに集約される。仮にもギャグテキストで売ってるのに、杏子ルートだけひたすらふいんき(何故か変換できない)が暗い。いや、浮きすぎだろと。
と言うかたくましすぎる商魂を糾弾するそれ以前に次作に予測されるシリアス路線に一抹の不安は隠せませんのですが、正直。杏子ルートやこんぼくの姉ルートを見るにクオリティ面では全く問題は無さそうなのが救いではあるが、やはりシリアス路線には懐疑的にならざる得ない。つまりもっとギャグ分を。
キャラ ★★★★★
本編れびうの4・5からうp。麗華おぜうさま分が少なかったのはひとまず置いておいて、メインヒロインは前作同様魅力的ではあったが、上積みは正直無かったかなと。彩と萌の空気ネタは笑ったが充分予測できる範囲ではあったし(て言うか衣笠2ch見てるだろっていう)、新攻略可能キャラとなったドリルも同様。杏子は飛道具と言うか完全に反則なので評価保留。
前作より良くなったのはサブ。特に雷太と爺。ドリルルートは雷太ルート、萌ルートは爺ルート。異論は大いに認める。
逆に尊はちょっとやり過ぎだったかなと。ネタとしてはアリだが、あのおまけシナリオは全く笑えない。全面に出過ぎ。全体から滲み出た制作のプッシュしてます感もやや鼻に付く、と言うかうざい。
逆にツキの声変わりは笑うところじゃないが何故か笑えた。
絵 ★★★★
当てにならないことで定評のある某2chの絵師ランキングで上位のトモセシュンサク。得意のニヤリ顔の出番が少なかったのがちと残念ではあるが、アホの娘スマイルがあまりにまぶしかったので全てよしとする。まあこの辺はシナリオライターの責任なんだけども。
音楽 ★★☆
barbarian on the grooveというあんま馴染みのない音屋さんの担当。調べてみるとねこねこ(ラムネ、サナララ、スカーレット、ナルキッソス)作品の一部を担当しているそうな。一部ではさすがに気付かない。馴染みがあるのはG戦上の魔王EDの曲くらいか。OPと挿入歌が目立ちすぎていまいち日の当たらない不遇な良曲。やや胡乱。

肝心の本作は全く印象に残りませんでしたとさ。あふん。
エロ ★★
全く求めてないのでもはや言及する気にもなれないのだが、展開の強引さはともあれAパートBパートなんてなめた真似を今回はしてこなかったので0.5あげてみる。
その他 ★★★☆
典型的なAVGではあるが、FDらしく選択肢に遊びが入っていて面白い。竹井10日をちょっと思い出した。遊びに遊んだおまけシナリオのフラグ立て条件はちょっと難しい。攻略見ておいた方が良いです、マジで。